慢性腎臓病や腎臓機能に障害がある場合には、合併症の予防のための食事療法が大切です。でも、家庭で制限食をつくるのはすごく大変だし、毎日飽きずに食べられるメニューを考えるのだって負担ですよね。
そんなとき、栄養バランスやカロリーなどが計算されてつくられている宅配食は、腎臓病の方にとって強い味方に。腎臓病の方に適した冷凍弁当を活用すれば、たんぱく質や塩分の量を保ちながらも、エネルギーは十分に補えちゃいます。
ここでは、腎臓病の方におすすめの宅配食サービスをタイプ別にランキング形式でご紹介します♪
目次
■腎臓病の方向け冷凍弁当宅配ランキング
1位:ウェルネスダイニング
2位:食宅便
3位:ニチレイフーズダイレクト
4位:おまかせ健康三彩
■腎臓病の方向け宅配食サービス会社の選び方
・減塩や塩分調整が必要な場合
・たんぱく質の制限量を計算して
・試して味に納得できるものが◎
腎臓病の方の食事で注意が必要なのはたんぱく質や塩分量
腎臓機能が低下している方は、塩分を排出する力がとても弱っています。余計な負担をかけないためにも、食塩をとりすぎないよう減塩を心がけた食生活が大切です。
また、慢性腎臓病(CKD)の方の場合、腎臓への負担を減らすために、たんぱく質をとりすぎないよう指導されます。腎臓病の方がたんぱく質をとりすぎると、尿毒症を起こしてしまう可能性があるからです。
腎臓病になると、通常は腎臓で処理されて身体の外へと排出される老廃物がうまく処理できなくなります。また、こうした状況を重ねることで、より腎臓に負担をかちゃうこともあるんですね。
制限量はCKDステージや体重によって異なるので、食事制限を行う際には専門医やかかりつけ医の管理栄養士などとしっかりと相談をして、正しくすすめることが大切です。
ステージ(GFR) | エネルギー | たんぱく質 | 食塩 | カリウム |
---|---|---|---|---|
ステージ1 (GFR90以下) | 25~35kcal /kgBW | 過剰な摂取を しない | 3g以上 6g未満 | 制限なし |
ステージ2 (GFR 60~89) | 過剰な摂取を しない | 制限なし | ||
ステージ3a (GFR 45~59) | 0.8~1.0g /kgBW | 制限なし | ||
ステージ3b (GFR 30~44) | 0.6~0.8g /kgBW | 2,000mg 以下 | ||
ステージ4 (GFR 15~29) | 0.6~0.8g /kgBW | 1,500mg 以下 | ||
ステージ5 (GFR15未満) | 0.6~0.8g /kgBW | 1,500mg 以下 |
※参考:慢性腎臓病に対する食事療法基準 2014 年版 – 日本腎臓学会
※BW=body weight(標準体重)
たんぱく質や塩分、場合によってはカリウムやリンの摂取制限が必要となることもありますが、エネルギーはしっかりと摂らないといけないので、単純に食べる量を抑えればいい…というわけではありません。
健常人と同じ程度のエネルギーを摂取しつつ、たんぱくや塩分を抑えていかなくちゃいけないので、献立作りがとてもむずかしいんです。
食材選びはもちろん、使う調味料の種類や分量にまで気を使ううえに、毎食飽きないようさまざまな献立を考えなくてはならないので本当に大変!
家庭でここまで細かく計算をして料理をするのは、現実的に考えても負担が大きいですよね。
その点、宅配食には無理なく制限をしながら十分にカロリー摂取ができる食事を用意している会社もあるので、負担なく腎臓病のケアができます。
腎臓病の方も安心の制限食取り扱いの冷凍弁当宅配サービスランキング
1位:ウェルネスダイニング
健康のことを考え、さまざまな制限食やコントロール食を販売しているウェルネスダイニング。栄養バランスだけでなく、おいしさの面でも利用者から高い評価を得ている冷凍弁当宅配サービスです。不安な場合には、常駐の管理栄養士に無料で相談できて安心です。
たんぱく質を10g、塩分2.0g以下に抑えた、「たんぱく質&塩分調整 気配り宅配食」は、腎臓病のケアや制限食にもぴったり。カリウムの制限が必要な方にもしっかりと配慮されているので安心。低たんぱく質のパックご飯も販売しているので、あわせて利用するのがおすすめです♪
健康を意識した冷凍弁当なのに、そう思わせないほど自然でおいしい味付けや豊富なメニューが魅力です。塩分も抑えられているのにしっかりとした味付けなので、飽きずに続けられるのもおすすめできる理由。毎月新しいメニューが追加されているので、長く続けていけるのも多くの方に選ばれているポイントです。
ウェルネスダイニングの腎臓病食事の詳細
ウェルネスダイニングの冷凍弁当を食べてみた体験談・レビューブログ
2位:食宅便
食宅便は、病院や福祉施設へ食事を提供している日清医療食品が運営している冷凍宅配弁当サービスです。たんぱくケアコースでは、リンやカリウムにおいても細かく計算されているので、制限が厳しい方にもおすすめ。制限が緩めの方の場合には、もう少しボリューム感のある、たんぱく質20g以下程度の「塩分ケアコース」もあります。
病院食や介護食に関する見識やニーズなどは十分理解しているため、バランスもよく飽きのこないお弁当を提供。メインメニュー1品+副菜4品といった内容なので、満足感のある食事に。病院給食ならではのノウハウで、多くの方に好まれる味付けを実現しています。
3位:ニチレイフーズダイレクト
冷凍食品販売でも知名度の高い、ニチレイフーズダイレクト。ヘルシー食や健康管理職などの通信販売も行っているんです。ニチレイフーズダイレクトでは、たんぱく質9.1g~11.5g程度、塩分が1.7gほどのたんぱく質制限食をコースで販売。7食セットでまとめて買えるほか、4食セットのお試しコースもあります。
販売コース数はそんなに多くはありませんが、季節にあわせてメニューが入れ替わるので、食べ飽きてしまうことはありません。また、低たんぱく質のご飯や麺、レトルトルーなどお弁当以外のメニューやアイテムが豊富なのもおすすめポイントですね。
4位:おまかせ健康三彩
おまかせ健康三彩には1食あたりの食塩が1.6gに抑えられている「塩分コントロールコース」というコースメニューがあります。たんぱく質の制限はその日のメニューによって異なりますが、10g前後から17g程度と少なめなので、そこまでたんぱく質制限の厳しくない方なら負担なく利用できます。
ただし、メインも含めて3品しかないので、たっぷり食べたい方や男性の方には、ボリュームが少なく物足りなさを感じるかもしれません。
各社メニュー例や料金比較
サービス | コース名 | エネルギー | たんぱく質 | 塩分 |
---|---|---|---|---|
ウェルネスダイニング | たんぱく&塩分 | 300kcal以上 | 10g以下 | 2.0g |
塩分制限 | 300kcal以下 | - | 2.0g | |
食宅便 | たんぱくケア | 250kcal以下 | 13g以下 | 2.0g |
塩分ケア | 250kcal以下 | 25g以下 | 2.0g | |
ニチレイフーズダイレクト | たんぱく質A | 240kcal以下 | 10g以下 | 1.7g |
塩分A | 240kcal以下 | 20g以下 | 1.6g | |
おまかせ健康三彩 | 塩分コントロール | 300kcal以下 | 20g以下 | 2.5g以下 |
サービス | コース名 | コース料金 | セット | 1食あたり | 送料 |
---|---|---|---|---|---|
ウェルネス ダイニング | たんぱく&塩分 | 5,184円 | 7食 | 741円 | 756円 ※初回無料、 定期配送半額 |
塩分制限 | 4,860円 | 7食 | 694円 | ||
食宅便 | たんぱくケア | 4,340円 | 7食 | 620円 | 全国一律390円 |
塩分ケア | 4,340円 | 7食 | 620円 | ||
ニチレイフーズダイレクト | たんぱく質A | 5,300円 | 7食 | 757円 | 5,000円以上無料 |
塩分A | 5,300円 | 7食 | 757円 | ||
おまかせ健康三彩 | 塩分コントロール | 4,891円 | 7食 | 699円 | 全国一律670円 |
※送料は購入額に応じて必要となる場合があります
腎臓病の方向け宅配食サービス会社の選び方
慢性腎臓病といっても、ステージによって制限される内容や量が大きく違ってきます。まずはご自身が健康を維持するために何を制限しなくてはならないのかをしっかりと把握することが大切です。そのうえで、体に合わせつつ長く続けられるサービスを見極めることが大きなポイントになってくるかと思います^^
減塩や塩分調整が必要な場合にはしっかりとした味付けのものを
慢性腎臓病の場合、ステージに関係なく減塩の必要があります。制限量は1日3g以上 6g未満ですので、1食あたり2.0g程度が理想です。減塩を意識したお弁当は、どうしても薄味で物足りない味付けになりがちです。ですが、お出汁などの工夫次第で、しっかりとした味付けにすることはできます。
せっかくの制限食、味が薄いと感じてもあとからしょうゆなどをかけて食べるわけにはいきませんよね。「身体のためだし薄味でも仕方がないよね」なんて妥協したりせずに、味付けはややしっかりめのものを提供している会社を選ぶようにしたほうがおいしく長く続けられますよ。
たんぱく質の制限量を計算して範囲内のサービスを選ぶ
慢性腎臓病の場合のたんぱく質の制限量は、腎臓病のステージによって異なります。たんぱく質制限に対応している食材宅配サービスや冷凍弁当宅配を利用する場合には、1食あたりに摂取できるたんぱく質の量を計算してその制限値に収まる範囲で選ばなくてはなりません。体重が少なく腎臓病のステージが高い方は、それだけ摂取できるたんぱく質の量が限られてきます。また、1日のうち何食分を宅配食サービスで補うのかなどによっても、利用の仕方が変わってきますので、その点も考えて選ぶことが大切ですね。
ちなみに、白米にもたんぱく質が含まれています。ご飯を一緒に食べる場合には、お茶わん1杯(150g相当)当たり3.8g程度のたんぱく質が含まれていることも、頭に入れておいたほうが良いですね。ご飯のたんぱく質が気になる場合には、低たんぱくの置き換え食品などを利用するのもおすすめです^^
お試ししてみて味に納得できるものが◎
たんぱく質や塩分量などをしっかりとクリアできていても、まずくては続けられませんよね。腎臓病食はダイエット食とは違い、長く続けなくてはならないものです。
口にしてみて違和感があったり、ちょっとでも美味しくないなと感じてしまうようなものでは、食べること自体がストレスになっちゃいますよね。
各冷凍弁当の宅配サービスでは、お安く利用できるお試しサービスのコースを用意しているところもあります。気になるサービスがある場合にはまずはお試しで利用してみて、味に納得したうえで始めることをおすすめします。
腎臓病向け食のお試しコースがあるサービスは
- ウェルネスダイニング「たんぱく&塩分調整気配り宅配食」(お試し送料無料)
- ウェルネスダイニング「塩分制限 気配り宅配食」(お試し送料無料)
などです。
それぞれお得に利用できるので、気になる方はぜひ一度食べて味を確認してみてください♪
まとめ
慢性腎臓病の場合には、ステージによって塩分だけでなくたんぱく質やカリウムの制限が必要となってきます。
たんぱく質と塩分の両方の制限ができて、無理なく続けられる宅配サービスとしては、美味しくて飽きのこないウェルネスダイニングがおすすめです。
新しいメニューも続々と追加になるので、おかずがかぶる心配も無し。長く安心して続けられますよ。